金利があったかつての日本
※本記事は主にみずほリポートの【「金利のある世界」への日本経済の適応力】について言及する記事です。
はじめに : 「金利のあった日本」を振り返る
結論から言えば、金利がある世界でも株価は普通に上がります。
むしろ、利下げを行わなければならないタイミングこそ株価が下がる。
わかりやすい例で言うとリーマンショックとかがそれに該当しますね。
過去の日本においても金利があっても株価は上がっていた歴史があります。
金利がある時代の到来・・・
もちろん利上げ開始時は”懸念”により株価は軟調になることが想定されますが、それは基本的に銀行株以外の話になることが想定されます。
日本の銀行は長年の定期金利環境において、利鞘以外での収益力を十分に強化し、順当に成長を続け最高値更新には苦しむも、直近10年ぐらいでみれば配当利回りも十分に上がっており、現水準でも利回りが3%程度ある。
三菱UFJのPBRは概ね0.83倍程で上昇しており、過去10年のPBR0.6倍前後時代の印象が強い私としては割高感を強く感じているものの、実際はそんなことはない。
みずほは3年ぐらいかけて政策金利が2.75%まで上昇して、長期金利においては3.5%まで上昇すると見込んでいます。
正直なところで言えば、政策金利2.75%の妥当性が理解できていないため、実現性も計ることができないが、金利上昇は銀行株にとっては純粋な追い風になる。
三菱UFJ(8306)、円金利上昇で収益500億円増 10年債1%前提
— RING 🇯🇵 #Investor #Trader (@xRINGx) May 17, 2023
買うべき株
とりあえず今言えることは、本当に日本に金利がある世界線が実現するのであれば、個人に人気のリース株や、資産家に人気な不動産にとっては苦しい時代が来る。
総合商社もインフレが緩やかになれば苦しくなる展開が想定される。
なら買うべき株は何かと問われたら純粋に銀行株を推すことになる。
海運、資源、半導体と、投資の世界は複雑怪奇でありつつも、大いなる流れ自体は単純な話だったりする。
ということで、現在の三菱UFJを振り返ると
PBR改善ブームや円安バフによる日経買いの影響が強く、すっかり割安感の消えた三菱UFJですが、利回り水準で見ると2018~2022が異様だっただけで、現在の3.2%は別に悪い数字ではない。
どこまでリバれるかと問われると何とも言えないですが、それでも現行の倍である株価2700円(PBR 1.6)は目指せるのではないかと思ってたりする。
今のJPMがPBR1.55倍だし、それぐらいはいけるでしょって思っているものの、根拠はほとんどない。
ただ、利上げで相場が軟調になる事を踏まえて、確実性の高い投資先となると
やっぱり銀行株という結論に至るので、メリケンが利下げをするのが早いか、日銀が利上げするのが早いか注目している。
実際、銀行株は今買っても問題ないでしょうけど、利上げ確定時に買っても遅すぎるということは無いと思う。