好みではないけど、注目している株の話
過去に色々株を触って勝ちやすいと感じたのが大型バリュー株ということで、基本的にグロース株には手を出さない私ですが、絶対に手を出さないというわけでもありません。
過去の例で言うと社名が変わったセルシス(3663)とかは有力イラストソフトのサブスク化とかで非常に注目していました。
※反AI風潮に屈したことで個人的には現状終わってる扱い
海外でも反AI風潮が強いのだろうか・・・なら致し方ないけど・・・
そんな私が今注目している銘柄があるのでご紹介。
※ちなみにまだ握ってません。
(9467) アルファポリス
健全財務の出版業界株。無配銘柄で私の好みからは外れますが、売上高は毎年伸びており、自社で小説投稿サイトを持っているので自分のところで既に評価されている作品をそのまま出版することができるのが強み。
最近はアニメ化作品も複数あり、異世界ブームを上手く活用して成長している企業。
弱みはこの三年EPSが頭打ち状態なところ。
ただ、クリエイターへの還元強化や社員の処遇強化とか影響があった結果という側面も一部はあるため、純粋なネガティブ要素ではないです。
下記は2024年度の第3四半期
経常利益のマイナスが1.21億に対して人件費増が0.80億で
人材の頭数増→売上増→けど利益は増えない程度
という状態。
従業員増に対して利益が増えないというのは明確な問題点ですが、印税率の改定等は成長投資としては欠かせないためそこまで悲観はしていません。
その他、売上高増に対して販売手数料等の増加が非常に高く、紙の原価高は理解できるものの、電子書籍販売手数料が重すぎるのではないかと気になったりもしますが、今回の話の論点ではないので割愛。
何故アルファポリスなのか
結論から言えばMBO狙い。
増資も上場直後にやったきりで、そもそも増資自体が上場した2014年の1回きりという優等生。
株主状況としては創業者が28.90%で創業者の資産管理会社が33.03%の計61.93%。
その他親族が3.41%+2.48%+2.48%=8.73%で創業者と合わせて70.66%。
時価総額190億なので創業者単独で考えた場合の非保有分の時価総額が72.3億円。創業一族以外で考えると55.7億円。
現在アルファポリスの現預金が92.5億円なので、創業者単独のMBOでも現預金全部使えば30%近いプレミアを付けて実施できる。
当然現預金を全部吹き飛ばすのはアホの所業なんで夢物語ですが、そろそろMBOが視野に入ってきているのも事実。
そもそも配当を出していないので惰性上場も十分に考えられるのが懸念点。
優待は実施していますが、株主数は1820なので単純に考えるとコストは3000円(書籍代2000円、事務費1000円)×1820で546万。上場コストについては詳しくないのでアバウトになりますが、トータル上場維持費は1億を全然割りそう。
よって1億円の経費削減のために100億近い現金を使うかというところが論点になってくるわけですが、MBOは少々望み薄が現状。
TOBはありえなくもですが、もう少し割安になればありえるかも?という程度で、そもそもTOBに旨味がある業界でもないので厳しい印象。
各種数値はいいので納得できる水準になったら少しぐらいは買ってみたい。
そこまで期待値が高い銘柄というわけではないので”注目はしてる”という記事であることには留意してください。